第81章 長谷部の悩み事
足音が止まったかと思えば広間の襖がスっと開いた
すると長谷部が嬉しそうに入ってきた
長谷部「主!この長谷部、温泉旅行のプランを決めてきました!」
『あっ、えっと…お疲れ様!長谷部!』
長谷部「主と二人で行くのに相応しいプランにしてみました!楽しんでもらえればいいのですが…」
『長谷部が考えてくれたんだし、きっと楽しいと思うよ?ありがとね、ほんと』
長谷部「主…」
嬉しさで今にも泣きそうな顔でこちらを見てくる長谷部
そんな雰囲気をぶち壊すかのように不動が口を開いた
不動「悪いけどそれ俺も行くから」
長谷部「……は?はぁ!?」
不動「長谷部ばっかいい思いさせねぇよ」
長谷部「なっ…けど、主は俺と行くって言ってくれたんだ、邪魔するな…!」
加州「え、じゃあ俺も行きたい」
大和守「じゃあ僕も」
長谷部「お、お前ら…!」
そりゃ長谷部が考えてくれた温泉旅行プランとか皆行きたくなるよね…でも私と二人で行くのに楽しみでプラン考えてくれたんだし、今回は約束通り長谷部と二人で行った方がいいよね
『ごめんね、今回は長谷部と約束したから長谷部と二人で行ってくるよ。今度はみんなで行こうね?』
不動「えー、なんでだよー」
加州「ショック…」
『お土産買ってきてあげるから、ね?』
大和守「お土産で誤魔化せるほど子供じゃないんだけど」
『それは分かってるけど、ないよりはいいでしょ?いらないなら買ってこないけど?』
大和守「……いる」
『よろしい!じゃあ私は出かける準備するから、長谷部も準備しておいでね?』
長谷部「え、あ、はい…!ありがとうございます主!では部屋に戻ります!」
長谷部は嬉しそうに部屋に戻って行った
私も支度をする為、本丸のことは光忠や三日月に任せて広間を後にした