第80章 おかえりなさい
あれから広間まで来れば、伽羅ちゃんは私を見ながら広間に入るように促した
伽羅「先に入れ」
『…………』
さっきの事が気にかかって私はなかなか中に入れずに居た
すると伽羅ちゃんは首を傾げた
伽羅「どうした?」
『いや、その…あんまり皆に会いたい気分じゃ…』
伽羅「何故だ」
『さっき…短刀ちゃん達に会いに行ったら追い返されちゃって……ショックでさ…』
そんな私を見ながら伽羅ちゃんは少し笑った
伽羅「広間に入ればわかる」
『え?』
伽羅「アイツらは、アンタの事が好きだからな」
『か、伽羅ちゃん?それってどうゆう…』
伽羅「いいから、早く入れよ」
そう言って私の肩を軽く押す伽羅ちゃん
伽羅ちゃんがそこまで言うなら…入るしかないよね?
これでまたショックな出来事が起きたら伽羅ちゃんを恨めばいいよね?
『伽羅ちゃんが言うなら…でも、またショックな事があったら伽羅ちゃんを恨むからね!?』
伽羅「分かった…分かったから早く入れ」
伽羅ちゃんの言われた通り勇気を出して、広間の襖をそっと開けて一歩中へと足を踏み入れた