第78章 審神者の危機
薬研「大将、顔真っ赤だぜ?」
そう言っていたずらっ子のような表情のままこちらを見てくる薬研
『っ…いきなりだったから…!』
薬研「ほう…じゃあいきなりじゃなければ照れないんだな?」
『それは……なんとゆうか……!』
薬研「大将は可愛いな。まぁ、何はともあれ…戻って来てくれて安心したぜ」
薬研はいつもの優しい笑みを浮かべる
その笑みに酷く安心する
戻ってくるのは怖かったけど…
戻ってきて良かったかも…
やっぱり私の居場所はここしかないよね
そんなことを思いながら俯いていれば、再び薬研に声をかけられる
薬研「さて、大将の事も堪能できたし。そろそろ広間に行くか」
『広間…』
薬研「ん?どうした?」
『なんかもう広間という存在が私にとっては恐怖なんだよ…絶対勢揃いしてるじゃん…皆』
薬研「揃ってなきゃ大将が帰ってきた報告ができないだろう?まぁ…あんな事件があってからだから、大人数の中に入っていくのに勇気がいるってことは分からなくもないが」
『薬研先に行ってよ…私後から行くからさ…』
薬研「は?」
『だ、だって!一斉に襲いかかってきたらどうするの!?』
薬研「いや、それはないだろ…それだとしたら俺だって今襲いかかってると思うけど?」
『た、確かに……』
薬研「ほんと、大将って心配性だよな」
心配性所じゃないよこっちは!!
鬼の形相で斬りかかられてトラウマなんだから!!
『とりあえず!先に行って!お願いだから!』
薬研「はいはい、じゃあ俺は先に広間行ってるからな?逃げるなよ?」
そう言い残せば、薬研は広間に行ってしまった