第78章 審神者の危機
ー 押入れ ー
加州「あ、そういえば…千代金丸隠すの忘れてた」
『はっ…本当だ…!今から隠す…って言っても、誰か部屋に来ちゃったみたいだし…無理だよね』
加州「うん、もう手遅れだね。まぁなんとかなるでしょ」
なんとかなるって…そんな無茶な…
そう思いながら私は押入れの襖に耳を押し付け部屋の様子を伺った
長谷部「…誰だ貴様…」
千代金丸を見て不審に思ったのか険しい顔になる長谷部
その様子に浦島達は顔を青くした
すると、千代金丸は顔色ひとつ変えずに口を開いた
千代金丸「俺は千代金丸。ひょんな事から、ここで世話になることになったから、よろしく」
長谷部「な、何!?主が不在だと言うのに…次から次へと新たな刀が…」
燭台切「まぁまぁ長谷部くん。今は沢山居た方が心強いよ」
長谷部「まぁ、それもそうか…だがこんなに新しい刀が増えると主が帰ってきた時に驚いてしまうのでは…」
千代金丸「大丈夫だ。俺はもう主に会った」
その言葉に長谷部は目を丸くさせた
長谷部「何!?主に会ったのか!?どこでだ!?」
千代金丸「………まぁ、その内会えるさ」
長谷部「なんだその間は…!俺は一刻も早く主にお会いして謝りたいというのに…!!!」
千代金丸の言葉に頭を抱える長谷部
その様子に皆苦笑いを浮かべた
『なんか長谷部と光忠がいるみたいだね?』
加州「そーだね。皆主に会いたがってるじゃん。出ていかなくていいの?」
『……今はそんな勇気ない…』
加州「ほんっと、主って意外と小心者だよね」
『そ、そんなことは…!』
加州「でも、そうゆう所も好きだし、守りたい」
そう言って清光は私の身体をぎゅっと抱き締めてきた