第77章 刀解の危機
押入れに身を隠してから数秒、遠くから話し声が聞こえてきた
秋田「はっ…!とりあえず部屋の襖を閉めておきましょう…!」
浦島「あ、そ、そうだな!」
襖全開では不思議に思われるため、とりあえず部屋の襖を閉めた
閉めたものの、だんだんと話し声が聞こえてくる
長谷部「まったく、主がいない時こそ皆で力を合わせなくてはならないのに…」
燭台切「まぁ、皆も混乱してるし…仕方が無いね」
長谷部「はぁ…主、いつになったら帰ってきてくださるのか…」
そんな話をしながら部屋に向かってくる長谷部と燭台切
話が止まったと思えば足跡も部屋の前で止まった
そして部屋の中へと声をかけられる
燭台切「浦島くん、居るかい?食事の準備が出来たから一緒にどうかな?」
その声に皆ビクッとした
そして燭台切達には聞こえないように小声で話し出す浦島達
秋田「今部屋に入られたらやばいですよ…!この人も居ますし…!」
五虎退「た、確かに…新しい刀が居るなんて不審に思われます…!」
五虎退の言葉に三振りは千代金丸を見た
浦島「これはまずいよ…ね」
そんな状況を何とも思ってない千代金丸は穏やかに微笑んだ
そんな千代金丸を無視して浦島は燭台切に一声返した
浦島「え、あ…今はいらない…!」
長谷部「浦島、いい加減にしろ…!主がいなくなったことで悲しんでるのはお前だけじゃないんだぞ…!」
燭台切「長谷部くん…抑えて…」
長谷部「もういい。お前が出てこないなら俺から行かせてもらう」
燭台切「長谷部くん…!?」
そう言って長谷部は強引にも襖に手を掛けてばっと開けた
浦島「え!?ちょ、なんで入ってくるんだよー!」
長谷部「…………!?」
部屋に入ってきた長谷部は、すぐに千代金丸を見て瞬きを数回した