第77章 刀解の危機
『もうどこにも行かないからね…』
そう言いながら浦島を宥めていれば、浦島は安心したような表情でこちらを見てきた
その表情に私も安心感を覚えた
それにしても、私がいなくなったことで引きこもりになるなんて…そんなに私のことが好きなのか…なんて都合のいいことを考えてしまう
でもポジティブに考えないと何かに押しつぶされそうだし…!
まだ全ての刀に会ったわけじゃないし…?気が抜けない…
そんなことを考えながら浦島を抱きしめていれば、再びどこからか足音が聞こえてきた
『ん?なんか足音しない?』
加州「…確かに…するかも?」
『え、もう無理だよ?心の臓が全く追いついていかないよ?とりあえず隠れていい?』
浦島「え?なんで隠れるんだよ、主。皆主の帰りを待ってるよ?」
『いや、その…この事件に関しては私の不甲斐なさが原因だから…皆私に怒ってるかなって思って…』
五虎退「そんなことありませんよ…!皆さん主が戻ってきたと知ったら喜ぶと思います!」
優しいな…うちの刀剣は…
皆の優しさにうるっとくるものがあったが、今はとりあえず心の準備が出来てないから隠れたい…!
『ごめん…まだ皆に会う勇気がないから押入れに隠れさせてくれない!?』
浦島「えぇ!?でも…!」
『今だけ!!お願い!!』
加州「はぁ…しかたないね…じゃあここは浦島達に任せて、俺たちは隠れよっか」
『あぁ、さすが加州!話がわかる!』
清光は私の手を握り足早に押入れ付近まで連れていってくれる
そして、押入れに先に入れば私の手を引いた
加州「ほら、おいで、主」
『あ、ありがとう清光』
こうして私は清光と2人押入れへと身を隠した