第77章 刀解の危機
山姥切「わ、悪い…」
『ん?何が?』
山姥切「い、いきなり…抱きしめたりして…」
『今更何言ってんの…。よーし、とりあえず今から泣き虫なまんばくんをよしよししなくちゃ!』
山姥切「…は?」
『はー、ほんっと、まんばくんは主思いのいい子でちゅねぇ、よちよち!』
私はまんばくんの頭をワシワシと撫でた
するとまんばくんは顔を真っ赤にしながらあわあわと慌てだした
山姥切「な、何をっ…!」
『いや、私が泣かしちゃったからお詫び?』
山姥切「べ、別に…泣いてなんかない…!」
『えー泣いてたよ!主ぃ〜、会いたかったよーって』
山姥切「っ、言ってない…!」
『いーや、言いました!』
山姥切「っ…」
加州「だーかーらー!イチャつかないでってば!」
そんなやり取りをしていれば、いきなりまんばくんが立ち上がった
『お?どうした?』
山姥切「主が帰還したことを皆に知らせてくる」
『…………え?』
いや待って。今なんて言った?
主が帰還したことを皆に伝える?
…………いやいやいやいやいやいや
待って?私まだ皆に会う準備出来てないよ?
てか準備出来てたら既に広間に行ってるからね!?
ほら、未だに恨まれてるかもだし??
「あのクソ低脳主のせいでえらい目にあっちまったぜ…帰ってきたら殺す」とか思ってるかもしれないじゃん!?
ダメだよ…!今は!!もう少し落ち着かせて!!
そんなことを内心で考えて慌てていれば、まんばくんはくるりと踵を返し広間に向かおうとする
『ちょ、待って…!?皆にはまだ言わないで!お願いします!!!』
私はまんばくんの足にへばり付けば歩みを止める
山姥切「!?…なぜだ?皆主の帰りを待っている」
『それは悪い意味の待ってるだよきっと…!』
山姥切「…言ってる意味が分からない」
『いやわかって!!!せめてわかろうとして…!』
そんなこんな大騒ぎをしていれば、廊下を走る音が聞こえてきた