第77章 刀解の危機
結局あれからと言うもの、言い合いになった結果三人で中へと入ることに決まった
『はぁ、なんか本丸に入る前にドッと疲れたんだけど…』
千代金丸「主、大丈夫か?」
加州「無理しちゃダメだよ?」
うん、元わと言えばお前らのせいだけどな
そんなことを思いながらも私は本丸の入口の門をゆっくりと押した
するとすんなりと門が開いた
『あ、開いた…』
門が開けば清光はそっと中を覗き込んだ
加州「…中は…前とそんなに変わりないね」
『ふぅ、ちょっと安心した…』
千代金丸「問題は…その奥だな」
『怖すぎる…でも門開けたらますますいい匂いがする…』
加州「とりあえず、本丸の敷地内に入ってみよ?バレないように行けば大丈夫でしょ」
『うん、そうだね…そっとね?』
私たちはバレないようにそっと本丸の庭へと足を踏み入れた
庭から見た本丸は特に何も変わりがなく変化の欠片もなかった
『ねぇ、これ本丸の中にも入るよう…だよね?』
加州「そりゃそうでしょ…何のためにきたのさ」
『はぁ…どうか刀剣と鉢合わせしませんように…』
私は両手を合わせてお祈りしてから、縁側からそっと本丸の中へと足を踏み入れた
千代金丸「随分と広い本丸だな…」
加州「まぁ、刀が多いからね」
『ちょっと…そんなこと呑気に話してる場合じゃないからね…!?』
本丸の中に入れば物音をたてないように廊下を歩いていれば、少し離れた場所からパタパタと駆けてくる足音が聞こえた
『はっ…なんか足音する…!か、隠れなきゃ…!』
加州「主…!ここの角に隠れて…!」
私たちは慌てて足音のする方とは逆の曲がり角にそっと身を潜めた