第77章 刀解の危機
暗い道を辿りながら、数十分がたった頃私たちは無事に本丸前に到着した
加州「外から見ると特に変わりはないけど…」
千代金丸「きっと前任とやらの呪縛もとけているだろうな」
『なんで事のあらすじを知ってるんだ…この子…』
そんな話をしていれば、本丸の中からいい匂いが漂ってきた
『ん?何…この匂い…めっちゃいい匂い…』
加州「…ほんとだ。誰か料理してる?」
『いや…でもこんのすけの話からすると、もう闇堕ち寸前だって聞いてるけど?闇堕ち寸前なのに呑気に料理なんてするか?』
加州/千代金丸「しないな」
『だよね?それとも闇堕ちしても腹減るから料理してるとか?いやいやいや、怖すぎだわ!!ホラー本丸だよ!』
加州「いや、それはないって…!俺も闇堕ちって間近で見たことないからどんな感じか分からないけど…主が変な事言うから怖くなったじゃん!」
『え!?私のせい!?』
闇堕ち寸前って聞いたから本丸に帰ってきたのに、なんか本丸内からめっちゃいい匂いするし、色々おかしいじゃん!
だから闇堕ちしながら飯でも食らってるのかと思っただけだし!
そんな中、千代金丸が口を開いた
千代金丸「とりあえず、中を確認する必要があるな」
『それな。本丸の中に入らないと何も確認出来ないし…いやでも怖くない!?』
加州「主、頑張って…!俺応援してる!」
は?清光?お前は何のために来たんだ?
私を守るために追いかけてきてくれたんじゃなかったの!?
守るどころか私を危険な場所に放り込む気だよこの子!!
『清光?ここは清光が行くところじゃない?』
加州「え?主の本丸だよね?ここの所有者主だよね?なら主が行かなきゃ」
『………いやいやいやいやいや、おかしい。非常におかしいよ!?「ここは俺が行くよ…主の事は俺が守るよ」って言えんのかお前は…!!!』
加州「ごめん主…今はそうゆう気分じゃない」
『気分って……気分って……!!!』
千代金丸「まぁまぁ、落ち着け主。そんなにかっかするもんじゃない」
『分かった。そうだよね!怒ってばっかりいても解決しないよね…よし。千代金丸、行ってこい』
千代金丸「…………え」