第77章 刀解の危機
加州「主ー!!!」
『この声…もしかして清光!?』
遠くから走って来たのは清光だった
私の側に来れば息を切らしながら膝に手を付いた
加州「主っ、早すぎ…!」
『え?付いてきてたの!?』
加州「うんっ…。こんのすけと小烏丸たちが話してるのを聞いて追いかけてきたんだ…」
『なんで…そんな、私一人でも大丈夫だったのに…』
加州「何言ってるの…!今だって現に変なのに絡まれてるじゃん…!」
……あぁ、確かに
見知らぬやつに絡まれてるんだった
『まぁ、確かに…清光が来てくれてすごく心強い…ありがとね?』
加州「うん、俺が主を守らないとね。……で?お前は俺の主になんか用?」
清光は私の肩に手を回してグッと自分の方へと引き寄せた
そして透け感男子を鋭い眼差しで見据えている
その様子に、透け感男子は両手を左右に振り微笑んだ
?「用と言うより、その人はこれから俺の主になる人だ」
『………は?』
俺の主になる人?
一体何を言っているんだ、この透け感男子…
私の本丸にこんな子いないぞ…ってゆうか、主ってことは…この人は刀ってこと?
いきなりのことに頭がパニックになりながら考えていれば、清光が納得したように口を開いた
加州「ふーん、そうゆうことね。簡単に言うと、新しい仲間ってわけか」
?「そうゆうことになるか」
『待って、頭が追い付かない。いきなり過ぎじゃね?え?どっから沸いたの??』
?「まぁ、話と長くなるからまた後でだな。あ、俺の名は千代金丸だ。これからよろしくな」
加州「千代金丸ね。俺は加州清光。今の本丸の古株だよ」
千代金丸「加州か、よろしくな」
いや待って。清光受け入れるの早くない?
そう思いながら険しい顔をしていれば、清光が私の手をぎゅっと握ってきた
加州「主、とりあえず本丸に帰ろう。話はそれからってことで」
清光…立派になって……
流石は古株だ…考えがしっかりしてる…
『あ、うん…まぁ、こんな暗い場所にいる方が危ないし、とりあえず本丸に帰ろっか』
清光の言葉に、私たちは三人で本丸へと向かった