第75章 巡り合わせ
『ふぅ、すっきりすっきり』
トイレを済ませ、部屋へ戻るまでの廊下を歩いていれば背後になにかの気配を感じ私は足を止めた
『…………』
誰か着いてきてるような……
いや、ここ宿だし…そんな人いるわけないよね…?
気のせいだと思い込めば私は再び歩き出した
その歩き出す足音と共に着いてくる足音が聞こえる
待って……すっごく怖いんだけど…!
え、なんなの?なんなの!?
こ、これは振り返るべき?
嫌でも怖すぎるよ…!!!
まさか、前任が私と蛍丸の居場所を見つけ出して蛍丸を連れ戻しに来たとか?
そ、そうとなれば戦うしか…!!!
いや、でも待てよ…今戦ったとしてどうなる?
私はノー武器。相手はきっと武器を持ってる
よく考えろ…………………………
うん、私に勝ち目はないな!!!
瞬殺だよね、知ってた!!!
ここはやっぱり逃げるが勝ちだ!!!
そんなことを考え、私はその場から走り出そうとすれば後ろからいきなり腕を捕まれたと思えばグッと引っ張られ口を抑えられた
『んん!?!?んんんーーー!!!』
待って待って待って、やばいやばいやばい
これは非常にやばい!!!!!!!
殺されるうううううううう!!!!!
そう思っていれば、私のお腹に手が回り足が床から離れた
口をは塞がれたまま抱えられてしまったらしい
明らかに私より大きい人物で力もある
逃げ出すのは困難すぎる…!!!
ほたるん、日向くん助けてくれええええ!!
まだ死にたくないよぉぉぉおおお!!!
そんな心の声は届かず、私は見知らぬ人物に連れられてしまったのだった