第74章 これからの事
あれから私は蛍丸と一緒に宿内で一日を過ごした。
二人でいる時間がとても貴重で、色々な話もできて有意義な時間を過ごせた
楽しさに時間を忘れていたのか、外を見ればいつの間にか日が暮れていた
『はぁ、ほたるんと話すのが楽しすぎてもう日が暮れちゃったよ』
蛍丸「本当だ。俺も主と二人きりになれてすごく楽しかったし、独り占めできた気分ですごく幸せだったよ?」
そう言って蛍丸は笑みを浮かべた
………なんなんだ、この可愛い生き物は!!!
可愛すぎる……しんどい!!!
そんな蛍丸の笑みに私はとても元気をもらえる
気を抜くと、今頃皆何しているのかな…
無事なのかな…なんて不安も過るが、ほたるんと会話をして楽しい時間が流れているとそんなことも気にならなくなってくる
って、そもそもこんなかわいくて優しい主を裏切って追い出したんだから、あんな奴らの心配なんて……そんな事を思えれば悩むこともないんだろうけど…やっぱり心配だ。
蛍丸「主?また心配になっちゃった?」
本丸のことを考え、いつの間にか暗くなっていた私を心配そうに蛍丸は顔を覗き込んでくる
『あ、うん!大丈夫だよ…!やっぱり心配はあるけど、考えても私にはどうもできないし…、考えないようにする!』
蛍丸「無理もないよ…。ずっと主が本丸を守ってきたのに、いとも簡単に取られちゃったんだもん。それは落ち込んでもしかたないよ」
蛍丸は私の頭をポンポンと撫でてくれる
この子は私なんかよりもよっぽどしっかりしてるな…なんて…もう何回目かわからないこの思い。
私は蛍丸を撫で返した
『ほたるん、ほんとありがとう…感謝してもしきれないね…』
蛍丸「そんなことないよ。俺だって主に感謝してもしきれないし」
『あぁ、もうそんなこと言ってくれるほたるん大好き……!!!』
私はぎゅっと蛍丸を抱きしめた
蛍丸「ん、俺も大好き」
もう私は蛍丸を彼氏にしようと思った瞬間だった