第74章 これからの事
あれから私たちは蛍丸から貰ったお金で宿を借りた
宿の部屋へと案内され、蛍丸は座布団を敷いてくれる
蛍丸「主、ここ座って」
『ありがとうほたるん…』
私は蛍丸の敷いてくれた座布団へと腰をかけた
すると蛍丸も私の隣に座布団を敷いてちょこんと座った
『ほたるん…何から何までごめんね?ほたるんはこんなに小さいのにしっかりしてて…強くて…それなのに私はダメダメだし…あんな前任に簡単に本丸も取られちゃって…なんか申し訳ない』
蛍丸「そんなことないよ。どんな主でも、俺のたった一人の主だから」
蛍丸のその言葉に私はじんと来てしまった
ほたるん…なんていい子なんだろうか…
こんないい子が味方してくれて本当にありがたい…
『あ、そう言えば…どうして蛍丸だけ前任の神力に動じなかったの?他のみんなはすごい操られてたのに…』
蛍丸「ん〜…、それが俺にも分からないんだよね。でも強いて言うなら主への感謝が大きかったからかな?」
『…ってことは、操られた刀剣達は私への感謝があんまりないってこと?』
蛍丸「……さぁ」
『……アイツら、前任を撤去したら絶対にシバく。』
蛍丸「ふふっ…」
『ん?どうしたの?』
蛍丸「いや、あんな酷いことされたのに案外元気だなぁって思ってさ」
『まぁ…私は刀剣達を信じてるから!前任よりも私の方が優しいし可愛いし…絶対前任なんかに負ける自信ないもの!』
蛍丸「まぁね。主は前任よりも何百倍も優しいし可愛いよ」
何かツッコまれると思ったが、素直にまっすぐ伝えてくる蛍丸に私はキュンとした
そんな蛍丸は、ふと私の手元に目を落とせば口を開いた