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【刀剣乱舞】懐 か れ た い【R18】

第73章 本 丸 に 迫 る 影





『なに、言ってるの…?主は私だよね…?』


恐怖と不安で目から溢れる涙が止まらない
こんなの、出会った時と一緒じゃん…


薬研「あんたが大将?寝言は寝て言ってくれ」


加州「そうそう、主はお前じゃないよ」


『どうしちゃったの…みんな…おかしいよ…?』


小狐丸「おかしいのは貴女ですよ」


気付けばみんな私の周りを囲むように立っていた
刀を鞘から出してる者もいれば、ただただこちらを睨みつけている者もいる
その光景に私は自問自答を繰り返す

私は何をしたの?
ずっとずっと刀剣達を愛してきたのに…なにか間違ってたの?


そんなことを考えていれば、どこからか前任の声がした
その声と共に刀剣達はさっと道を開ける


前任「脆いね、お前」


『…え…?』


前任「さっきの勢いはどこに行ったの?私が刀剣達を守る〜なんて言ってたけど…その刀剣達に敵視されてたんじゃ守れるものも守れないよね?」


そう言って卑屈に笑いながら見下してくる前任
その前任を見て刀剣達は何も言わない

…どうして?どうして酷い目に遭わされた前任の味方をするの?みんな…やだよこんなの…
大好きだった刀剣達の冷たい目を見れば、更に涙が溢れてくる


『っ…やだよ…やだ、やだ、やだ…私の大好きだった皆はこんなんじゃないよ……!!!』


前任「うるさい女…やれ」


その言葉に三日月が私に向かって刀を振り下ろした
私はハッとして手に持っていた刀で反射的に防御した


三日月「…!」


『こんな所で…死んでたまるかっ…!!!』


死ねない…私にはまだやるべき事があるんだ…!
こんな前任に刀剣達を任せられるわけないっ…!

そうは思っていても、三日月の力には敵わずどんどん押されるばかり
このままじゃ…斬られる…!!!


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