第69章 こんな朝は初めて
ふらふら歩いていれば、台所から朝食のいい香りがした
そして台所に寄れば、光忠と歌仙の姿が見えた
そんな私の姿に気づいた二人は微笑みながら挨拶をしてきた
燭台切「あ、おはよう主」
『おはよう二人とも!』
歌仙「よく眠れたかい?」
『あ、まぁ…一応眠れたかな…』
本当はあんまり眠れてないけど…
そんなことを思っていれば、歌仙に背中を押された
歌仙「それなら良かった。さ、そろそろ朝餉も出来上がるから向こうで待っててくれ」
『あ、うん!じゃあ向こうに行ってるね』
私は歌仙に促され、皆が集まっている方へと歩みを進めた
言われた通り食事をするところに来れば、皆集まっていた
それと同時に昨日飲みすぎた刀達がその場に寝ていた
『こいつら…またこんな所で寝て…』
そう思いながら皆を見ていれば、私の近くに長谷部が寄ってきたと思えばいきなり肩を掴まれ至近距離で見つめられた
長谷部「主!」
『な、なに!?』
えぇぇぇ、なにごと…!?
私何かした…!?
私がビビッていれば長谷部が心配そうな顔をして口を開いた
長谷部「主、不動に何もされませんでしたか!?」
『え?あ、いや…されてないけど…?』
長谷部「…はぁ、良かった…主に何かあったらと思うと…俺は…!」
『落ち着け。短刀相手に私が負けるわけ……』
そんな私の言葉が言い終わる前に、後ろから誰かが抱き着いてきた