第6章 意地悪な恋(やんまー)
亮side
なんで俺は
あんな風にしか
気持ちを伝えられへんのやろ…?
ただ一言…
"好きや"
そう言えばいいのに
伝えられなくて
苦しくて
触れたくて
我慢出来なくて
ただ求めてしまう………
初めて章ちゃんに
あかねを紹介された日
一目見た瞬間やばいと思った…
だから…
ずっと目をそらして
あかねを見ないようにしてたのに…
話す声までが俺を引き付けて
その声だけでええから
ずっと聞いていたいと願ってしまった…
それからの俺は
ただあかねの声が聞きたくて
ことあるごとに
二人のデートを邪魔するようになって…
でもいつからか…
声だけじゃ満足出来なくなって
章ちゃんじゃなく
俺をその目に映して欲しくて
あかねにキスをした……
そしてその日から俺は
伝えられない想いを
意地悪な自分の裏に隠して
あかねを求め続けるようななった………。