【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】
第2章 忍術学園での邂逅【幼虫編】
「わはは、気にせず行ってきなさい」
「すまんな、うちの者が迷惑をかける」
「宜しくお願いしますね、麻言さん」
「おっと。じゃあこいつで食ってきな……!」
学園長、伝蔵、半助がそう言った後、
ピンと指で弾くように第三協栄丸が麻言に向けて何かを投げた。
麻言の代わりに手前にいた虎若が受け取ると、「はい」と本人へ手渡す。
「食事代の銭だ。じゃあ、お前ら麻言を宜しく頼むぞ」
『はーいっ!!』
「あああ、すいませんお頭……!有難うございますっ!
おっととっ。そ、そういえば皆さん昼食は?」
は組達に引っ張られながら、焦って麻言がそう訊くと
「ははっ。気を使いなさんな」
「俺達は後でまあ、適当に何か食べるさ」
笑いながら学園長と第三協栄丸がそう言うと、
「あ、有難うございます~」と後半は既に外へと連れ出され、
叫ぶような形で麻言が返事をしていった。
「―ふふふっ。良い方ですねっ」
「だろう」
思わず、微笑して言った半助に第三協栄丸も笑顔で同意を示した。