• テキストサイズ

【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】

第2章 忍術学園での邂逅【幼虫編】




子供八人分の圧迫から開放されたと思いきや、その全員と今麻言は対面していた。
顔を赤く染め輝かんばかりの目を向けて、八人の男子達。
皆麻言の言葉を早く聞きたいとウズウズしていた。
というのも先程麻言が起き上ががって、は組が一斉に謝ったと思えば、
乱射するかの如く質問を投げ掛けたのだ。
半助に「まず自己紹介をしろ!」と怒られたは組全員の自己紹介を麻言は
今しがた全て聞き終えた所だった。

「えっと、紹介が遅れてごめんね。
僕は今兵庫水軍で【食事担当】で任されてます、麻言と言います」

お辞儀してそれだけ言うと、皆があれ?という顔をした。

「あの、剣士さん…なんですよね?なのに【食事担当】というのは?あ、後そういえば剣士なのに刀を持ってられないんですね」
「え?ああ、その……え~と」

庄左衛門の鋭い切込みに麻言は言葉に詰まってしまう。
そう、今日は訳あって麻言は刀を持ち合わせていはいないのだ。
実はこれについて学園長、伝蔵、半助も疑問に思っていたのだが
先程の話の流れ上追求できずにいたのだった。

「―えーと、実は麻言は料理が上手でな。
今まで料理はほとんど鬼蜘蛛丸が担当してたんだが、まあ……あいつも忙しいから。後、剣士って噂は立ってるようだが、元々刀は本人が護身用に持ってただけのものなんだよ。今日は俺も一緒だから置いてきたんだ」

庄左衛門の疑問に口籠る麻言に代わって第三協栄丸がそう言うと。
はあ、お頭……!有難うございます。
そう思いながら、麻言はほっと胸をなでおろす。
誤魔化しや、嘘が苦手な麻言を気遣っての判断だったのだろう。
しかし、第三協栄丸自体も機転が利くかと言えばそうでもない。
内心ひやりとしたようで、苦笑いを浮かべていた。

/ 177ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp