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【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】

第2章 忍術学園での邂逅【幼虫編】


人の手が加えられた長い道のりを
麻言と第三協栄丸は歩いていた。
先程までは田畑の見える景色ばかりだったが、
やがて左手には森、右手には立派な高い塀が続いていた。
これが忍術学園の塀である。

「何か…相当広そうですね。
しかし、こんな大きな敷地がこんな隠された様な場所に…」
「忍者の学校、だからな。もうすぐで門だぞ」

歩きながら麻言がそんな感想を口にしていると、
第三協栄丸が目前の方を指差した。

「あ、本当だ…って、あれ。誰かいますね」

門の前を箒で掃いているのはどうやら青年のようだ。
上下共に鼠色の着物で身を包み、頭にも同色の頭巾をかぶっていた。

「お~いっ!小松田く~んっ」

第三協栄丸の呼び声に小松田と呼ばれた青年が反応し、
満面の笑みを見せて

「第三協栄丸さんじゃないですか~。お久しぶりです~」

とふんわりとした口調で話しかけてきた。
口調だけでなく雰囲気もふんわりとしている。

「今日はどうされたんですかぁ?…っと」

ふと、隣りにいた麻言が気になったようで、
小首を傾げて観察していたが。

「…わぁ…!」と青年の頬がすっと赤に染まる。

「ず、随分綺麗な男性と一緒なんですねぇ。
失礼ですが、どなたですかぁ?」
「あ、有難うございます?
え~と、今日は。最近兵庫水軍でお世話になってます、
麻言と言います」
「兵庫水軍達の食事作りをしてくれてんだ。
あ、あと小松田くん…麻言は女だぞ」


第三協栄丸が苦笑してそう言うと、秀作は目を見開いた。
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