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【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】

第2章 忍術学園での邂逅【幼虫編】




「すまない、どうした?」
「あの、もしかして怒ってますか?」
「怒ってる……? 私が、か?」
「ごめんなさい、僕結構お喋りなところがあるような気がするんで……、気に障ってなかったら良いなあって……」

怒ってると勘違いされたことよりも、麻言のその言葉を聞いて驚いた。
私は、正直羨ましい……と、言うほどではないが人を優しく気遣い、上手く言葉にして伝えることができるこの娘を少なからず尊敬している。
それが、そんな後ろ向きなことを考えていたとは。

「怒ってなどいない。それが、お前の良いところだろう」

気付けば、そう発していた。
麻言が驚いたように私を見ている。

「他人がどう思っていても、私はお前を見てそう感じている――」

そこまで言って気がついた。
とてもらしくない台詞を口にしているのではないか、と。

「あ、あのっ。有難う……、ございます」

何とも言えない表情をして、私を見る顔はみるみる真っ赤に染まっていき――
否、人のことは言えない。多分私も同様の顔になっているのだろう。
顔どころか、耳まで熱い。何だこれは、気恥ずかしくてどうにも耐え難い。
思わず視線を逸して、俯いてしまった。
そのまま無言でいると

「あははっ、今日舳丸さんとお話が出来てよかった」

嬉しげに笑いながら、言う声に耳を疑った。
慌てて振り向くと、まだほんのり顔を赤くしながらも柔らかい眼差しを向けている。

「本当はもっと早く色々話しかけたかったのに、僕なんとなく嫌われているんじゃないかなって思ってしまってて……」

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