【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】
第2章 忍術学園での邂逅【幼虫編】
「――では、改めて」
こほんと咳払いし、音頭を取るように半助が言うと
『麻言さん、すいませんでしたっ!』
と、昨日の騒動に関わっていた皆が頭を下げたのだ。
途端に麻言が慌てふためく。
「ああああっ!もう、よして下さいよ~っ。僕、全然怒ってないですからっ」
「そういう問題じゃないんですっ!」
「俺らが許せないんですっ!」
「そうですっ、麻言さんっ!ケジメは大事ですよっ!」
顔をおっきくして庄左衛門、八左ヱ門、守一郎は代表のようにそう声を上げると「は、はあ」と麻言も何も言えなくなる。
「貴方が忍術学園に来て、して下さった事を各生徒から聞きました。
――昨日私達がした事は恩人に対する行為ではなかったとつくづく思います」
「そうそう、三反田先輩から聞きましたよっ!保健委員を助けてくれたんですよね」
申し訳なさそうに俯く半助と相対して、乱太郎は明るくそう言うと有難うございます!とお礼を言った。
「それに、今日は来れなかったけど、小松田さんも落とし穴から助けてくれたお礼を言っといてって言われたよ」
にっと笑いながらきり丸がそう言うと
「後、僕からも――」
と申し出たのは後ろの方にいた雷蔵だった。
それを見て麻言はあっと声を上げる。
「三郎から聞きました。昨日山賊との交戦の時、彼を助けてくれたんですよね。三郎は僕の親友なんです。麻言さん、本当に有難うございますっ」
「え……っ?」
それを聞いた麻言の目が丸くなった。
昨日助けてくれた張本人は雷蔵君の筈じゃ?さ、三郎って。
山賊に蹴られた経緯から記憶のない麻言には何が何だかさっぱりだった。と。
「らっ、雷蔵っ!!」
そう驚いたような声が後方から上がったのだ。
心なしか麻言はその声に聞き覚えがあるような気がした。
すると後ろにいたその人物が前方の人並みをこじ開けて、姿を現した。
それに麻言は驚き、瞬きを繰り返す。
「――えっ!雷蔵君がもう一人っ!?」
「ん?三郎っ、もしかして何も言ってないの?」
きょとんとしている雷蔵に対し、面倒くさそうに三郎がはあと溜息をついた。