【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】
第2章 忍術学園での邂逅【幼虫編】
「ど、どうなってるの、この大所帯」
驚きすぎて目が点になっていた所に
「すまん、麻言!忍術学園の皆がどぉ~してもお前に会いたいってきかなくてよおっ」
困ったような笑みを浮かべた第三協栄丸が一年は組の間からにゅっと顔を出す。
「だって、麻言さん、泣かせちゃったんだもん……」
「しかも帰りに盗賊に襲われたって聞いて、心配で心配で……」
泣きそうになりながら言ったのは、喜三太と金吾。
他の一年は組達も俯き、涙目になっている。
「その……、走り終わってから急いで昼食食べてたから」
「全然知らなかったけど、大変な事になってたみたいだなぁ」
その様子に乱太郎ときり丸が小声で話していた。
「皆……っ。そんな気にしなくていいのに……。有難う、わざわざ来てくれて」
嬉しくて麻言も思わず涙目になっていた。そして。
「――え~っと、後……良かったら皆もうちょっと中に詰めてくれたら……」
と苦笑した。ほぼ皆立ったままな上玄関前に集合されている絵面はなかなかに落ち着かなかった。