【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】
第2章 忍術学園での邂逅【幼虫編】
「お頭っ、すいませんでしたっ!」
「浅はかな考えで、意見なんかして……っ!」
口々にそういった白南風丸、重、網問、航、間切はその場で深く頭を下げた。
それに、良いんだ良いんだと第三協栄丸は笑う。
「お前らも、麻言を思って言ったんだろ。気にすんな」
『あ、有難うございます!』
輝かんばかりの尊敬の眼差しを向けて、五人は再度頭を下げた。
「――と、言ってもお頭。当面はどうする予定で?」
舳丸がそう尋ねた途端、第三協栄丸は今日山田伝蔵に麻言の以来を断られた事を思い出した。
きりっとした顔つきが、一瞬で残念な事になる。
「そうだった……。そういや、麻言の老夫婦探し、陸路は絶たれちまったからなあ」
「断られたんですか」
「ああ、ちょっと情報が足りなくてな……」
「大丈夫ですよ、お頭。まだ海路もありますし。それに、いざとなれば別の忍者を頼るという方法もあります」
二人の間やってきた義丸がそう励ますようにいうと、「そうですね」「そうだな」と二人が同時に頷いた。