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【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】

第2章 忍術学園での邂逅【幼虫編】



残る山賊は二人。
一人は第三協栄丸と向き合い、もう一人は雷蔵と向き合っている。
しかし次々と仲間を倒され怯んだのか、山賊二人はすでに逃げ腰だ。
お頭も雷蔵君も凄いなぁ……。戦い慣れてるんだ。
最初こそ冷や冷やしながら見守っていた麻言であったが目前の余裕な二人に安心を取り戻していた。

――だが其時、先程雷蔵が手裏剣を使って石を命中させた男がぴくりと動いたのだ。
それに誰も気付いていない。しかも、覚醒しようとしている男は雷蔵の真後ろに居た。
男は徐々に視界がひらけていき、目前で小競り合いをしている人間をとらえた。
もう一人が仲間である事は明確であったが、自身に背を向ける男に見覚えはない。
と、なれば自身が今からするべき行動は決まっていた。
先程、受けた頭の痛みを晴らすべく男は立ち上がる。

目前で倒れていた男が中腰になりかけた瞬間、麻言は息を飲んだ。
雷蔵は―自身の前の敵に集中している。
第三協栄丸も交戦中だ。
叫びたいのに麻言は声が震えて発する事ができない。
それよりも、麻言に出来ることは飛び出す事だった。

「――っだめえええええぇぇぇっ!!」

雷蔵の背後に迫る男に縋り付いた途端、麻言の声は戻った。
渾身の力でその動きを止めた。
男の方は予期せぬ出来事に目を剥いている。

「なっ!?」
「麻言っ!」

驚愕した雷蔵は危うい所で、目前に迫る刀を頬にかすめた。
第三協栄丸は慌てて、麻言の元へ行こうとしたが交戦相手は情けを見せる事なく、尚も刀に力を込める。

「っ!このっ、糞餓鬼があっ!!」
「――っ」

我に返ると、奇襲する事に失敗した男は
癇癪を起こしたように麻言を振り払い――
その鳩尾へと重い一蹴りを食らわしたのだ。
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