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【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】

第2章 忍術学園での邂逅【幼虫編】



「くそ……っ!囲まれたか……っ!!」

じりじりと追い詰められる、麻言と第三協栄丸は背中合わせになった。
獲物を見るかの様な目をして、山賊の一人は笑うと

「まあ、なあに……。俺等、海賊は嫌いだが初回限定……、って事で命は助けてやるよ」
「身ぐるみ全部置いてってもらうがな」

続いて言ったもう一人の言葉に山賊達はゲラゲラと笑う。
畜生っ。……俺は大丈夫にしても、身ぐるみ剥がされちまったら麻言は女だってバレちまう。
―そうなったら。
最悪の事態を想像しかけた第三協栄丸は己を叱咤する。
そして、刀を力強く構え直した。
それを白けた様に山賊達は見やると

「ああ?何だやる気かよ」
「折角命だけは助けてやるっつってんのに」
「……けっ、五月蝿えよ……っ!オメェ等全員倒して魚の餌にしてやらぁっ」

第三協栄丸の完全な去勢であったが、沸点の低い山賊達は皆怒声を上げる。
其時だった。
風を切る音が数度上がったのだ。
そして――

「っぎゃああああああああああああっ!!」

山賊達の内一人が悲鳴を上げた。
見ると肩に鋭利な物が刺さっていたのだ。
四方手裏剣だ。
周囲の山賊が狼狽し、どよめく中。
上方からキィンッと鋭い音が聞こえ、数秒後落下音が聞こえた。
そして、ごんっと鈍い音が響いたと思えば、拳大の石が山賊の一人に命中し、気絶したのだ。

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