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【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】

第2章 忍術学園での邂逅【幼虫編】



「え~と、紹介が遅れましたが。―俺は、浜守一郎と言いますっ!忍術学園の四年ろ組で、用具委員会に属しています」
「同じく四年。……あ、僕はい組ね。で、綾部喜八郎。作法委員会で~す」

そこで麻言は二人の自己紹介の聞きなれない単語が気になった。

「ようぐ委員会?さほう委員会?」
「―ああ、忍術学園の忍たまはそれぞれ各委員会に属することが義務付けられてて、浜先輩は用具委員会。綾部先輩は作法委員会に属しているんです」
「そうそう!ちなみに僕は浜先輩と一緒の用具委員会~っ!」
「僕は、綾部先輩と同じ作法委員会でーすっ」

きょとんとしていた麻言に庄左衛門が素早く説明すると、
喜三太に続き兵太夫がそう言いながら笑って手を挙げる。

「そうかあ、何だか楽しそうだねえ」
「あはは。まあ、楽しいばっかじゃ、ないですけどね~」
「そうそう、色々仕事も多いですし……」

変な先輩達も多いしっと、一年は組一同はそう思ったが先輩二人の手前あえて口には出さない。
苦笑して言った金吾、団蔵と同様の笑顔を上級生二人を除いた皆は浮かべていた。

「―あ、そうそう。さっき聞こうと思って忘れてたんだけど、何で喜三太君は穴にはまってたの?」
「麻言ちゃ~ん、トシちゃん六〇八号っ」

ぶうっと口を尖らせて、喜八郎が突っ込むと麻言が「ごめんごめん」と律儀に謝っていた。
そんな中気にせず、喜三太はえっとと軽く思考して。

「実はさっき僕らが走ってる時、浜先輩が声を掛けてきたんですよ。それで何かなあと思って、浜先輩の方向にそのまま走って行ったら―」
「……目の前で落っこちたんだよな?」

苦笑しながら、「何か悪かったなあ」と守一郎が軽く頭を掻く。

「そういえばあの時、浜先輩は何で僕を呼んだんですか?」
「ああ、いや。ただ、たんに一年は組が嬉しそうに走ってたから、何かあったのかなあと思って気になって声を掛けただけなんだ」
「なぁんだ。別に用事があったわけじゃないんですね~」

守一郎の答えに拍子抜けしたように喜三太が言うと、本人は本当に悪かったなあと苦笑を浮かべたまま謝っていた。
……でも、それって浜先輩が悪いんじゃなくて綾部先輩が悪いんじゃと、他の一年は組達は思っていたが言った所で本人が何処吹く風なのか変わらないので、もう何も言わなかった。

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