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【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】

第2章 忍術学園での邂逅【幼虫編】



「わ~い!麻言さんっ、ただいま~」
「あっはは。はいはい、お帰り~」

甘えるようにそのままの体制の彼へ帰還を祝い、あやすように麻言は背中を軽く叩いてやる。と。

「あ~っ!!喜三太ずるいっ、自分だけ~」

虎若が抗議する様に叫び、同様に一年は組の皆も声をあげようとしたが。
麻言は気付いた。
いきなりふわりと背中が暖かくなり、誰かが背後から抱きついてきた事に。
ふと、振り向くと抑揚のない瞳と目が合った。

「おやまぁ」
「お、おやまぁ……?」

至近距離で喜八郎が発した言葉につられて麻言は反復してしまう。
麻言の背中を覆い尽くすように広がる暖は喜八郎のものだった。
しかも腹部と胸部にかけてゆるりと手を巻きつかせている。
目の前の衝撃的出来事に、守一郎始め一年は組一同は固まっていた。
その上全員顔を真赤にさせている。

「き、喜八……おまっ」
「―んんっ?」

どうにかこうにか発しようとした守一郎の言葉を掻き消すように、喜八郎が疑問の声を上げ何を思ったか。
麻言の胸部をするりするり、と撫でたのだ。
途端。赤かった少年たちが白くなった。

「あれ~。貴方……。やけにぺったんこだなあ~と思ってたら何か巻いてます?」
「うん?ああ、ちょっとわけあって、包帯をぐるぐる巻きにしてるんだ」
「ふうん?……でも、取ったら結構大きそうですねぇ」

ほぼ辱めに近い行いと質問をされているのも関わらず麻言はあっけらかんとしている。
しかも、喜八郎も下心があるのか無いのか声は至って平常で通常。

―だが流石に喜八郎がやわやわと胸部を揉むような仕草をした瞬間。
守一郎は喜八郎に鉄拳を下していた。

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