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私は吉原のお姫様【R18】

第5章 ついに始まる学校祭


「私今日遅れてくね…スーツ弁償しなきゃだから」



斗真が学校から持ってきてくれた私のカバンから携帯を出して電話をかける。



「おはようございます。朝早くすみません。時間大丈夫ですか?」


『大丈夫よ〜!さっき閉店したばっかりだから!どうしたの?』



私が電話したのは仕事終わりの由羅さんだ。

私は由羅さんにあったことを全て話す。



『OK!じゃあそのサイト閉じとくわね!』



電話口からカタカタカタと音がする。
早速仕事に取りかかったようだ。


由羅さんは昼は普通のOL…ではないな。

あまりよく知らないがエンジニアっぽいことをしてるようで、パソコンにはめっぽう強かったりする。


いつかこういう事があった時すぐに言いなさい、と言われてたのだ。



「大丈夫なの?体とか心とか?」


「体は痛みますが慣れてるので…それに今は1番安心できる人がそばにいるので大丈夫ですよ!」



私は斗真を見ながらそう言うと斗真は照れ笑いをしていた。



「あ、あと由羅さんスーツ持ってましたよね?借りたいんですけど…」


「新品のあるわよ〜!要らないから持ってて!店で待ってるわね!」



私はすぐに電話を切り、制服に着替える。


「吉原に行って帰ってくるから…もしかしたらギリギリ間に合うかも!じゃ、ちょっと行ってくるね!」



そう言って私は吉原へと向かった。





朝の吉原はだいぶ久しぶりだ。

いつの日かの金曜日に朝帰りしたときぶりだろう。


朝の吉原はとても静かで、ネオンの光ではなく太陽の光が照らしている。


まぁ、ところどころに酔いつぶれた人が倒れてるけど…。




「由羅さん、おはようございます!」



「あら、おはよう!奥の部屋にスーツあるから見てね!どれでもいいわよ〜、むしろ全部持ってって!」



パソコンから顔を上げた由羅さんはいつものメイクではなくすっぴんだった。

それにドレスではなく私服。


私は礼を言って、スーツを見ながら話しかける。



「すっぴんでもやっぱ綺麗ですよね〜!
普段はすっぴんなんですか?」



「昼間はね、でもドレス着るとメイクしなきゃ地味になるもの」



由羅さんは自分ではそう言ってるが、実際お店のNo.1なので誰から見ても美人だと思う。




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