第5章 ついに始まる学校祭
「すごい疲れた…飲み物飲みすぎてポチャポチャ言うわ」
と斗真と話しながら受付をしつつ、呼び込む。
「1-Dはここだよな…受け受けお願いします」
そこにやってきたのは蒼茉さんと秋吾さんだった。
「蒼茉さん、秋吾さん来てくれたんですね!!」
私がそう言うと2人ともキョトンとしている。
「やだなー、兄ちゃん。優里だよ」
後ろから斗真が笑いながら言う。
「お兄ちゃんって事は斗真くん⁉︎」
「それに優里なのか⁉︎」
と2人して驚いて、そのあと大笑いされてしまった。
「2人の事を指名しても良いか?」と
言われたので私達はまた教室へと入った。
「斗真、ちょっと着替えてくるね」
私は急いで更衣室に戻り、執事風のホストに着替えて戻る。
「お待たせしました。蒼茉様、秋吾様」
そう言いながら席に着くと、またしても蒼茉さんと秋吾さんはとても驚いている。
「え、昨日の!…あ、優里だったのか⁉︎」
「え、優里ちゃんなの⁉︎また別人だな〜」
私は飲み物を注ぎながら斗真と一緒に爆笑する。
それからもお話をしていたが、お店が混んできたのもあり早々に蒼茉さん達は出て行った。
「あ、これ頼まれてたお菓子ね!明日また来るから!!」
教室の前で私はお菓子を受け取り見送った。
「斗真、そろそろ生徒会企画の時間だから体育館向かうよ!」
「えっ、待ってこの衣装っ!!」
「客寄せになるからついでにそのポスターも持って!!」
戸惑っている斗真の背中を押し、廊下でも宣伝をしながら体育館へ向かった。
体育館に入るとたくさんの人がいて生徒会企画に参加するようだ。
「うわ、なにあの美男美女!!」
「1-Dだって、あとで行ってみよう!」
意外と客寄せも出来てるし一石二鳥だ。
「それでは生徒会企画の早食い大会を行います!!
今回は吊るしたパンを男女の2人一組で手を使わずに食べてもらいます!
あ、お一人様用もありますがね…」
などと面白おかしくしながら司会進行して、早食い大会も無事に終わった。
「一位だったこのカップルには『』のお菓子の詰め合わせのプレゼント!」
高級なのをみんなも知っているようなので「えー!!!」という声がたくさん聞こえた。