第4章 彼の正体
「それでは授業を始めます。
今日は……会長ね?会長は難しいやつでいいかな?」
何て言いながら私に薄い本を渡してきた。
なぜ私は難しいのを読まなきゃいけない⁉︎
何て思いながら私は本を読み始めた。
「……And Erie and Milka has sent a happy life. The end.」
読み終わり、パタンと本を閉じて一息つく。
「素晴らしいわっ、感情も込められていて感動した。皆さんも彼女を見習うように!」
教室一杯の拍手に包まれながら、私は本を返して席に着いた。
「カッコいいぞっ!お疲れ様!」
斗真は私にニカッと笑いかけてくる。
その笑顔は昨日のあの人の笑顔を幼くしたような感じだった。
もしかしてあの人の弟……なんてね。
なんて考えながら、今日も無事に放課後になりました。
「学校祭まであと3日です。
今日は私たちの出し物は「早食い競争」ですが、その景品を買わなくてはなりません。何がいいですか?」
私が生徒会会議で議題を出すと様々な
案が出てきた。
長所、短所を述べ最終的に決まったのは
「お菓子の詰め合わせ」だった。
「それでは今日の放課後、私と副会長で
買いに行ってきます。
それでは今日はここまで」
早々に終わらせ、生徒会費を持ち私達は街に出る。
ガタ、ゴトと揺れる電車の中で話し合う。
「会長、行く店は決まってるの?」
「駅前のお店とかかな?なんかいいとこある?」
私がそう聞くと彼は少し考えてからこう答えた。
「俺の兄ちゃんがオーナーのお店かな。
良いもの置いてるし、安く買えるはずだから」
私がそれに了承すると、彼は自分の兄に連絡していた。
「兄ちゃん今は手が離せないから、代わりに部下の人向かわせたって。
あと安く買わせてくれるって!」
彼がまたあの笑顔で私に言ってきた。
それから私達は電車を降り、彼が案内してくれる。