第4章 彼の正体
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朝から私の好きな曲が大音量で流れた。
「ーん…ん⁉︎あぁ、やっちゃった…」
その音で私が目を覚ました場所は勉強机の上だった。
昨日うっかり居眠りしたようだ。
確か最後に時計を見たのは1時だったはず。
「ここで寝ると寝た気がしない…」
自業自得のくせに、ブツブツ文句を言いながら私は椅子から降りる。
ただいまの時刻はAM7:45
朝ごはんを食べたり、学校の準備をしていたらいつもの時間になって私は学校へ向かった。
いつものリズムで鳴る鐘が聞こえた。
担任にアウト!、と叫ばれつついつもの席に着席する。
1限目はコミュニケーション英語。
あ、今日私当たるのに予習してないや
コミュ英の授業では毎回、毎回、簡単な英語で書かれた本を読むのだ。
その際の発音等で成績が決まるため
手を抜くことはできない。
「会長!今日当たるよね?俺さ、会長の話す英語で綺麗で好きなんだよね〜」
私は今それについてで困っている、とつっこみたくなる。
そう話しかけてきたのは私の隣の席の人であり、副会長である中里 斗真(なかさと とうま)だった。
彼は帰国子女のハーフなので、彼に発音を褒められれるのは悪い気がしない。
「ありがとう、でも予習してくるの忘れた」
私が教科書をペラペラめくりながらそう言ってると「え⁉︎」と言う声が聞こえた。
そのあとも斗真は何かを言おうとしたようだが担当の先生が来たためそれを聞くことは叶わなかった。