第8章 ~ 夢の続き ~
潤の頬にそっと手を当てると
冷たい感触が伝わってくる
ねぇ潤
あたしはあなたに触れてもいいの?
「冷たいね・・・。」
潤 「待ちくたびれた。」
「あたしは5年待ってたよ・・・。」
潤 「・・・おまえの5年分、3日で返してやるよ。」
「あたしの5年分の想いを舐めないで欲しいな。」
そう笑って言うと
今まで見たことない位
優しい笑顔で
『待たせてごめんな』」
と言ってキスをしてくれた
それはあの夜とは違う
ただただ幸せなキス
それは何の痛みも苦しみもない
ただただ真っ白な
幸せのキス
どんなに願っても届かないと
そう思ってた
欲しくて欲しくてどうしようもなかったこの手は
今あたしの手を包み
優しく導いてくれる
あたしはこれから
愛して止まないこの人と
夢を見続ける