• テキストサイズ

たった1度

第8章 ~ 夢の続き ~


あれからふとすると考えてしまう潤を


忘れる為あたしはひとりになる時間を


極力作らないようにしてた



単位には関係のない出なくても良い講義にも出て


バイトも目一杯入れて


今まで誘われても行かなかった飲み会にも行った





その日も大学の友達に誘われて

その子のバイト仲間だという男の子達との

飲み会に顔を出した


みんな慣れてるのか

女の子を飽きさせない様に楽しい話しをしてくれるし

飲み物がなくなれば

『同じので良い?』と

すかさず聞いてくれる

みんな優しくて気が利く



この中の誰かを好きになれたら


きっとあたし幸せになれるんだろうな





二次会でのカラオケ

耳に聞こえてきたのは


嵐の曲


マイクを持つ男の子の手が

潤の手と似ているのを見たら


胸がギュっとなって

思わず部屋の外に出た


トイレに駆け込んで

鏡の前に立つ

涙がこぼれそうな自分を見て

『泣いちゃダメだ』って言い聞かせる

呼吸を整えて部屋に戻ろうとすると


さっき嵐の曲を歌ってた男の子が

あたしのバックとコートを持って待ってた。

「大丈夫?」

そう聞かれて

泣いてるのを気付かれないよう

そっと視線を外しながら

「うん。ちょっと気持ち悪くなっちゃって・・・。」

と答える



イイと断ったけど

家まで送るという彼

あんまり強情に断るのも悪いと思い

結局一緒に歩き出す





/ 53ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp