第9章 【番外編】黒猫と三毛猫2
side莉奈
センパイと夜のドライブ。
24時間開いてるスーパーで買い物をし、着いたのはとあるマンション。
「ここ…」
「俺の家。メシも用意してやるし風呂も用意してやる。ついでにジャージも洗濯してやる。」
ほらいくぞー。
センパイは車から降りるとさっさとマンションのドアをくぐっていく。
私は慌ててセンパイの後を追いかけた。
普通の1LDK。
モノクロの雑貨に囲まれたシンプルな部屋。
私はそこに足を踏み入れる。
「とりあえず風呂入ってこい。メシ作っててやるから。」
「あ、はい。」
Tシャツとジャージとタオルを渡され背中をとんと叩かれる。
そうしてセンパイはキッチンの方に向かっていった。
「気になるんなら部屋の境のドア閉めていいから。」
なんだかんだ言って優しいんだよね。
さっき、リエーフセンパイの彼女さんだって、慰めるために抱きしめてたの、知ってるし。
って、1時間前に彼氏になった人の部屋に来ていいの?
今日あんまり可愛いブラじゃないかも!
っていうかジャージとか色気なさすぎ!
はあ、とため息をつくと閉めたドアの向こうでは鼻歌を歌いながら炒め物をしているセンパイ。
こっちの気も知らないで!
緊張するだけ損!
私はお風呂のドアを閉めると気持ちを落ち着かせながら服を脱ぎ始めた。