第8章 【番外編】黒猫と三毛猫。
side莉奈
「なあ、莉奈。お前、邪魔。」
大好きな、宝石みたいな目は鋭く尖って私に突き刺さった。
いつのまにかリエーフセンパイは彼女さんといなくなり、残ったのは私とOBのセンパイ。
「あー…メシ食った?食堂行くか?」
気遣うように話しかけてくるけれど、そんなの知らない。
溢れそうになる涙を拳でぐいぐい拭くとOBのセンパイに背中を向け歩き出した。
「お前、どこ行くんだよ。」
「決まってるでしょ?リエーフセンパイの所です。」
リエーフセンパイに嫌いって言われてないもん。
本人に言われないと納得しない。
そんな私を慌てて止めたのはOBのセンパイ。
「あのなぁチビちゃん、今行ったら確実にお前傷つくぞ。」
「チビじゃないです。あなたがでかいだけです。」
「おー!見た目の割にきっついねー。」
そういうとOBのセンパイはぶひゃひゃって笑った。
変な笑い方。
「私、リエーフセンパイ探しに行くので。」
そう言い、笑っているセンパイを放って私は歩き始めた。