第6章 止まらないモヤモヤ。
side灰羽
そんなモヤモヤを抱えたまま、連休は終了。
また学校が始まった。
いろいろ考えすぎて、朝練ではスパイク空振りして2回も頭にボール当たるし…本当についてない。
授業でも先生に当てられる回数がいつもより多いし、お昼は弁当の出し巻きと唐揚げクラスの奴らにもっていかれるし。
今日、本当にいいことない…
「はぁ…」
「おいっ!リエーフ‼︎」
猛虎さんに呼ばれ、声がした方を振り返ると、バッチーン‼︎と派手な音がし、目の前に星が散った。
な…何?
「リエーフ…流れ球注意って何度も…鼻血、出てるよ。」
研磨さんに言われて鼻の下を擦れはべっとりと絡みつく赤。
芝山が見かねてティッシュをくれたからとりあえずそれを鼻に詰める。
「監督来る前に早く洗ってきなよ…血まみれなの、見てていい気しない。」
「はい、血ぃ落としてきます…」
俺はため息をつきながら1人体育館を出て、一番近くの水道に向かった。