第28章 ねんまつねんし、再。〜第三体育館組、集合前夜〜
お腹も心も満たされながらお店を出たあとは、恒例の買い物。
まだ買っていなかった年越しそばの材料やおせちを食べ切ったあと用の食材などを購入。
するのだが…
『今日の夕飯どうしよう。』
明日の夜と明後日の朝は決まっているし、明日の朝はさっき食パンを買ったから、それに合わせた洋食風にすれば良い。
昼は外食にしたからできれば家で食べたいよね。そうなるとおかず、おかず……
「鍋は?」
鍋。
「いいっすね。好きな汁選んで具材も色々選んじゃえば良いし。」
「去年もやったけど悪くなかったしアリ。それに美優さんに頼らないで、僕たちだけでもできそうだけど…?」
えっと、状況が飲み込めない。
「ツッキーそれいいじゃん。ってことで、夕飯は俺らで作るってことでいいか。」
私に聞いているけど、多分作るのは決定事項。このまま3人で作るんだろうな。クロがワクワクしながら新しい籠を持ってきている。
『ん、楽しみにしてる。』
「美優からもOKもらったし行こうぜ。」
「買い物終わったら連絡くださいねー!」
まあ、クロもリエーフもちゃんと料理できるし、蛍も私の手伝いをしてもらった時の手際はよかったから心配はしていない。
お鍋楽しみだなぁ。
3人が進んでいった通路と別の通路を通りながら、私は思わず笑みをこぼした。