第26章 音駒がくえんさいっ!
研磨は知っている。
今リエーフが何をしているのか。
だから問いかけたけれど、研磨の口が答えを教えてくれることはなかった。
「だって、ネタバラシしたら面白くないじゃん。」
面白そうなゲームに出会った時の表情で、研磨は私に伝えてくる。
こういう時の研磨は意地悪だから、絶対に教えてくれないのを私は知っている。
『もう…じゃあ自分で答え合わせしてくる。』
「あれは見応えあるから何も考えずに見に行った方がいいよ。」
小さなヒントが散りばめられていく。
でも、全容はわからないから、本人に答え合わせにいく。
『研磨、プラネタリウムはまた後でくるね。クロ、リエーフと莉奈ちゃんどっちが先がいい?』
私の問いかけにちら、と時計を見るクロ。
「先に飯食いながら追加のヒントもらいに行くのもいいかもな。」
『じゃあ1年教室だね。莉奈ちゃんは5組だっけ?』
玄関でもらってきたパンフレットを確認すれば、莉奈ちゃんは教室で模擬店をやっているらしい。
研磨に別に向かうと声をかけると、私達は3年教室を後にして1年教室棟に向かった。