第24章 4人、ベッドで。
「お邪魔しました!」
「トータル5日か。美優もお疲れさん。今回もありがとうな。」
自分の荷物を持った2人を玄関で見送る。慣れた2人の前だからか、リエーフは私の背中にぺたりと張り付いている。2人も慣れてしまったようで突っ込むこともしない。
『んーん。私も楽しかった。またね?』
「こっちこそありがとうございました。」
今別れても、どうせすぐに会える。わかっているけれども、名残惜しい気持ちが私たちを玄関に止まらせる。
「莉奈、流石にそろそろ帰らねえと家族が心配する。」
「うう…美優さんまた連絡しますね?」
『ふふ、待ってるね?』
クロに引っ張られるようにしながら2人は帰宅。
残ったのはいつもの日常。
「いっちゃいましたね。」
『静かだね…』
みんなが集まった後は少しだけ悲しい。リエーフも一緒の気持ちなのか、すり、と擦り寄る力が強くなる。
『…まずは取り込んでおいた洗濯物畳まなきゃなぁ。洋服にシーツ…いっぱいだし。』
ぎゅうと抱きつくリエーフの頭を撫でながらくすくすと笑うと、リエーフは顔を上げる。
「じゃあ頑張って畳みましょうか。まずは自分の分。終わった方からシーツ畳みましょう?」
『うん、いいね。じゃあ畳み終わったらアイス食べよ?』
「一昨日の残ってましたもんね。へへ、楽しみ。」
洋服を畳むことより休憩のアイスの言葉に頬を綻ばせてやる気を見せるリエーフ。私も頑張らなきゃなぁ。
『じゃあやろうか。頑張ろうね?』
「はーい。」
ぱたぱたと2人、スリッパの音を立てながら、私たちは日常に戻る準備を始めたのだった。