第4章 新学期。
音駒での騒ぎがあってから数日後、私も無事入学式を終えた。
新しい教科書に実習着。
専門的な道具。
自分のものだと思うと心がときめく。
……まあ、私たち新入生は最初は座学ばっかりだけどさ。
それらを指定されたロッカーに詰め込みさっさと帰宅。
途中でリエーフの夕飯のリクエストであるカレーを作るための材料は忘れないで買った。
リエーフが辛いの苦手だからうちのカレーは甘口、中辛のブレンド。
それに、にんじん玉ねぎじゃがいも。
あとはその時に冷蔵庫にあるもの。
今日は…ロース肉が安かったからカツカレーの予定。
カレー以外のメニューを頭で考えればリエーフにメッセージを打ち込んだ。
美優:部活終わったらメッセージ入れて?
今日はカツカレー!
返信くるかな?なんて思っていたら数分後に既読。
そして返信。
灰羽:了解です!
みゆさんのカツカレー楽しみにしてます!
部活頑張りますね?
よくよく時間を見ればホームルームと部活までの微妙な空き時間。
じゃあそろそろ部活、始まるかな。
なんて思いながらくすりと笑う。
さて、私も家事頑張りますか。
ぐうう、と伸びをすると私はキッチンへと向かった。