第18章 旅行の夜はなぜ長い?〜旅行1日目〜
お風呂の準備を終えた私は莉奈ちゃんに引っ張られお風呂に来ていた。
束ねた髪を解き、服を脱ぐと自分達が脱いだ服をネットに入れて洗濯機に放り込む。
旅行用のお風呂セットを持つと、私はお風呂のドアを開けた。
洗い場を先に使わせてもらい、髪の毛や体を洗うと、2人入っても余裕があるくらい大きなバスタブに体を沈めた。
体を洗い終わった莉奈ちゃんは湯船に浸かると私の方を見てにやり、笑う。
「美優さん気づいてました?二の腕にキスマークあるの。」
普段なら体の内側だし、もし腕を上げても洋服で隠れる場所。
でもお風呂で何も着ていない状態だと丸見えらしい。
「あとは背中。ここですね。」
不意につんと背中を突かれ、油断した私は小さく声を上げた。
「美優さんかわいい♡」
『もう…からかわないで…』
私が拗ねたような口調でふいと顔をそらすと莉奈ちゃんは笑いながらだが謝ってくれた。
「でもそのくらいだったらいいですよ。ほら。」
そう言って湯船から上半身を出した莉奈ちゃん。
その胸やお腹には薄れてはいたがよく見れば赤い痕がたくさん残っていた。
『これ、クロ…だよね?』
「他に誰がいるんですか。」
莉奈ちゃんは怒った顔をしたけれど、すぐにふわりと笑う。
「てつろーさん格好良くて優しくて、本当に私なんかでいいのかなって思いたくなるくらい完璧なんです。
でも、いっぱい好きって伝えてくれて…すごく大事にしてくれるんです。」
だからすごく好きなんです。
そう言う莉奈ちゃんがものすごく可愛くて思わず抱きしめると莉奈ちゃんが腕の中で慌て始める。
「美優さんっ⁈おっぱい当たってるっ!」
『当ててるの。』
「リエーフセンパイに言いつけてやるー!」
やっぱり女の子同士の恋愛トークは楽しいです。