第14章 【番外編】それぞれのデート 黒猫&三毛猫編
side莉奈
ちゅぷん、とナカからてつろーさんのが抜かれる。
頭が真っ白になりそうな快感。
それが少しずつ薄れていく中、私は小さな違和感に気付いた。
「ね、てつろー…さん?」
「ん?」
「てつろーさん、イった?」
てつろーさんは目をそらすように私から顔を背けた。
何も言わないってことは、もしかしてイってない⁈
重い身体を起こしてつろーさんの足の間を見ればてつろーさんのモノは立ち上がり、皮膜に溜まるはずの白濁も放出されていなかった。
「てつろーさん…気持ちよくなかった…?」
「いや、そう言うことじゃなくて…」
「男の人って気持ち良かったら出るんでしょ?
じゃあ、気持ちよくなかったんだ…」
下向きになる顔。
そんな顔をふわり、あったかいものが包んで上向きにしてくれた。
てつろーさんの手が、私の頬を包んでいた。
「…あんまりやりすぎると莉奈のこと壊しそうで怖え…なんて言ったら笑うか?」
ちょっと恥ずかしそうにぽそりと呟いたてつろーさん。
なんだか可愛くてそっとおでこにキスをした。
「私、てつろーさんが思うほどヤワじゃない。
だから、何回でもシて?
いっぱい愛して?」
頬に添えられた手に自分の手を添えそう言うと、てつろーさんは表情を変えた。
「んなこと言って、明日動けなくなっても知らねーぞ?」
「動けなくなってもてつろーさんがお世話してくれるんでしょ?」
「上等。ギブアップするまで愛してやるよ。」
そう言うとてつろーさんはぎゅっと私を抱きしめた。
今日の夜は、寝かせてもらえそうにありません。