第13章 今年も夏休みはおわらないっ! 〜今年も大集合!準備編〜
莉奈ちゃんの旅行用のカバンを見たり、服を見たりして時間はどんどん過ぎていく。
「そういえば行きたいところって…」
『あらかた買い物も終わったからそろそろ行こうか。』
そう言って向かったのは私お気に入りのブランドの服屋さん。
慣れたように入っていく私の後ろをついてくる。
『私、ここのお店の服大好きなの。少しだけ付き合ってもらってもいい?』
レースとフリルをふんだんにあしらった洋服たちを見ながら莉奈ちゃんに話しかける。
「なんで私と…?」
『私、高校卒業してから女子の友達とあまり買い物行けてなくて。
行くとしてもリエーフとだし…』
リエーフ自体は一緒にお店に入ってくれるけれど、女の子らしい店内に高身長のリエーフがいるのはちょっと…
ってことで今日は一緒に来てもらったけど…
『もし、嫌だったら前のベンチで待ってていいよ?』
そう言えば、莉奈ちゃんは私のことを押すようにしてお店の奥へと入っていく。
「お昼…ご馳走になったお礼です…いきます。」
その顔は前に嫌味を言われた時の顔とは似ても似つかないくらい可愛くて、思わず私は莉奈ちゃんをぎゅっと抱きしめた。
腕の中でばたばたともがく莉奈ちゃんを私はさらに抱きしめた。
『よし!行こっか!』