第2章 わたしたちの決めごと。
こうして、私達はクロに手伝ってもらいながらリエーフの引っ越し(?)は終わった。
リエーフは部屋で荷物を片しているので、リビングには私とクロ。
車を出してくれたお礼を、と思ったけど…
「なあ美優、車出した礼、今日じゃなくて後日…ってのは?」
『あれ、この後予定でもあった?だったらごめん。』
急ぎの用事なら帰らなきゃまずいんじゃ…
そう思った私はクロの背中を押し玄関に向かわせようとするがクロは振り向くとニヤリ顔で私を見る。
「ちゃんと言わないとわかんねーのかな、美優チャンは?
デート行こうって誘ってるんだけど…?」
『ちょっ…クロ…』
クロは私の手を取りじっと見つめてくる。
「だめか?」
相手はクロだし、遊びに行くだけ…?
でも、告白もされてるし…
でもでも、リエーフがいるのも嫉妬深いのもクロは知ってるし…
そう悩んでいればちょっとむっとした顔でクロは呟く。
「俺、車出したんだけど…お礼弾むって言われたんだけど…」
『クロ…
わかった。一緒に遊びに行くのね?』
「デート『遊びに!いくの!』
「デ『遊びに行く!』
私の剣幕に吹き出すクロ。
「わーったよ!遊びに行く。それ以上もそれ以下もねえ。それでOK?」
『おっけー。』
「じゃあ、どこいくか楽しみにしてろよ?」
そんなこんなで結局、2人で遊びに行くことが決定してしまったのであった。
なんかクロにうまく乗せられた気がする…