第8章 頂上戦争 序盤戦
ーエース公開処刑まで後、3時間ー
海軍本部、正午。
2人の海兵に連れられ
罪人 火拳のエースが処刑台に現れた。
頭を下げゆっくりと歩いて来るエースを私は、黙って見つめた。
世界中からこの時の為に集められた有名な海兵達。
総勢約10万人。
マリンフォードを囲む様に配備された軍艦、50隻。
無数の銃砲が立ち並び、軍隊の最前列には曲者ばかりの5名
王下七武海。
処刑台の下で堂々たる風貌、威厳に満ちた顔付きで椅子に座りその時を待つのは
海軍本部 最高戦力 3人の海軍大将
黄猿、赤犬、青雉
その戦力全てが、白ひげとの戦争だけの為に集められた。
『センゴク?ガープ?』
エースの隣に立っていた私は、現れた2人の姿に怪訝した。
特にあのガープの顔。
何かある・・
その直感は的中した。
センゴクがエースの生い立ちを面前の前で暴露したのだ。
エースの母の名 ポートガス・D・ルージュ
彼女は、エースをお腹に20ヶ月も宿し続けた。
海軍が探すある男の子供を守るために。
そう、エースの実の父 それは・・
ゴールド・D・ロジャー
海賊王の血をひく。
世間では悪魔の子と恐れられていた。
エースは守られていたのだ、白ひげに。
迂闊に手を出せなくなった。
『・・だから全面戦争なのか・・・・』
放置できない血筋。
放置できない資質。
正義を背負う、海軍にとってエースは危険分子。