第5章 流れの渦
「それに相手の男の目星は付いておる。
は俺に任せて、お主は他の事に気を回すべきではないのか?」
「アホンダラッ!オメェに指図される覚えはねぇが何を知ってる」
「・・火拳のエース、センゴクは彼を公開処刑するだろう」
「「「「!!!!」」」」
「何だとォッ!?」
「彼の出生を考えれば、海軍がどうするかなど容易くわかる事だ」
そう言い切った鷹の目は、ゆっくり俺の元へ歩み寄ってきた。
その目は、を渡せと言っている。
だが・・・
「・・俺が面倒を見るよい」
赤髪にも鷹の目にも渡すものか。
ほう と、ため息か微妙な呟きを発した鷹の目は俺に難問を突き付けた。
「ならば、が気付けば海軍本部に戻る様伝えろ」
「・・何?!」
「俺がを何故海軍に置くのか良く考えるんだ。
例え、が嫌がったとしても不死鳥、お前が突き放せ」
それが出来ないのならば、その手を今離せ と
鷹の目は突き付けた。
出来る、わけねぇだろう。
をもう、何処にもやりたくない。
それが俺の本心だ。
だが、俺の名を呼んで気を失ったが目覚める時そばにいてやりたい。
だから、こう答えるしかない。
「わかったよい」
俺の希望より、の事だけを考えたい。
例えそれが妹に対する気持ちとは違っていても。