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【ONE PIECE】 海の娘 ウミノコ

第22章 麦わらの一味





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スッキリした。
散々泣いて、雨にびしょ濡れになって、スッキリした。

未練はまだあるけど、前に進めそうな気がする。

なにより、私は1人ではない。

「この筋肉バカ!レディを濡らすなんて最低だッ!」

船内に戻ると濡れた私達を見てサンジが驚き、タオルを渡してきた。

「ちゃん、身体冷えたろ?
今すぐ暖かいスープでも作るから待ってろよ」

『ありがとっう!?ゾロ??!』

いきなり頭からタオルに包まれゴワゴワと力強く拭かれる。

「じっとしてろ」

『いいって、ゾロこそ早く拭かなきゃ風邪引くよ?』

濡れた髪から滴り落ちる雫。
いつものゾロとは違い、ドキッとしてしまう。

「ナミにでも服貸してもらえ」

真っ赤になった私の顔を見たゾロは、心配そうな表情をした。
多分、熱が出たとか思われたのかもしれない。

意識してしまったと気付かれずに済んだ。
だって、気付かれたら恥ずかしい。

あんなに泣いたのにいつもと違うゾロに胸が騒めいたとは知られたくなかったんだ。

ふと、視線を感じる。
振り向くとそこには肉を頬張ったまま固まるルフィ。
黙ったまま、何も言わない。

『・・?』

「ほら、服貸すから女部屋行きましょう。
ついでにお風呂も入ったらいいわ」

ナミに連れられて部屋を後にした。




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