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【ONE PIECE】 海の娘 ウミノコ

第22章 麦わらの一味







甲板に出た。
外は真っ青な晴天。
雲1つ無かった。

『ごめん』

マストに寄りかかり座っていた俺達。
暫くしてが話し出した。

『マルコに会ったの。
で、フラれちやった・・・』

違うだろ?
あいつがお前をフルはずがない。

『あぁ、やっぱ無理だったよ。
流石に妹を女とは見てくれなかった』

泣き笑い顔を向けて来る。
強がりだと嘘だとわかる。

俺に何で言ってくれねぇんだ・・

『ゾロには相談乗ってもらったのに・・
玉砕しちゃった』

「違うだろ?
あいつはお前を振ったりしねぇ」

ビクッと肩を揺らす。
その反応で図星だとわかった。

やはりあいつは、心変わりしたわけじゃねぇんだな。
だとしたら何でだ?

『何、言ってんの?
マルコは私を好きじゃなかったんだよ』

「いや、あいつはお前が好きだ」

『なっ!
何言ってんの!何でそんな事言うの?!』

真実だからだ。
会ってもいねぇ奴だが、手放すわけがねぇ。

教えろよ。
一体何があった?!

『好きだと言ったのよ!
でも、マルコは・・』

拳を握る。

『マルコに私はフラれた。
それだけよ』

「んなわけ、ねぇな」

『・・だから!何でゾロが会った事もないマルコの気持ちわかるのよっ!!』

「好きだから」

『えっ?』

「を好きだ。
だから、どうしても手に入れてぇ気持ちはわかる」

『・・なにそれ。
何で今のタイミングで告白してくるのよ・・
何より理由になってないよっ・・』

「・・・わかるもんはわかるんだよ」

『なにそれ・・』

「言え、。
何があった?」


その時、ポッンと俺の頬に雫が落ちる。
雨だった。

不思議に空を見上げると、あれほどまで晴れていた空に黒々した雲。

グランドラインでは天気の変化なんてよくある事だ。
海が荒れ風も出てきたせいでナミが指示を出しているが聞こえてくる。


『子供』

ボソッと聞こえた声。
の頬にも雫が落ちる。

雨ではなく、それは涙だった。





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