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【ONE PIECE】 海の娘 ウミノコ

第21章 Z





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あの後、ゾロ達に連れられて海列車に乗り島を離れた。
列車から見た島は、全体を炎に包まれ燃えていた。

『助けてくれてありがとう。
私、行くね』

「行く?行くって何処に?!」

驚くサンジを振り切って私は手摺に登った。

『会いたい人、ううん、会わなきゃいけない人がいるの。
多分、クザンはそこに向かってる』

風で呼び寄せていたボートに私は飛び乗った。

「!
お前あいつに・・・」

『・・うん、会ってくる。
ちゃんと確かめてくるね』

笑って私は手を振る。
もう少し話していたかったがそんな暇はなさそうだ。

会わなければいけない。
私はクザンへ意識を飛ばした。









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クザンは地面が露わになった寂しい島にいた。
クザンの目の前には、墓標の前に立つ あの人。

元海軍本部大将 黒腕のゼファー。
現在NEO海軍総帥ゼット。

私が会わなければいけない相手だった。

「君は・・」

フードとストールを取り、素顔を晒す。
肩甲骨まで伸びた長い黒髪、そして碧い瞳にゼファーは息を呑んだ。

知ってる。
この人、私を知ってるんだ!

「先生、この子をご存知ですね」

話出せない私の代わりに口を開いたのはクザン。
だが、ゼファーは首を振り否定した。

「この子は、。
元海軍本部少将、現在は賞金首の碧の目のですよ」

「俺は知らん」

「知っているはずです。
海の子一族の末裔のこの子を」

「その子とは初対面だ。
知るはずがなかろう」

去れ と、言うゼファーに私はやっと口を開いた。
1枚の紙切れを出す。

『このビブルカードは貴方の物ですよね?
母が私に待たせたカードです』

「・・・」

否定しないゼファーに私は続けた。

『貴方が私の父ですか?』

震えそうな声を必死に抑え、確信を突く。

そう、あの日ミホークに聞いた名はこの人。
ゼファーの名前だった。






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