第21章 Z
首を峰打ちし、海兵は気を失った。
すぐさまその場を離れる。
顔は見られていないし、相手は初対面の海兵だが油断は出来ない。
『とんでもない事になった・・』
ボートを着けた場所へ、人混みを走る。
その時、地面を揺らす程の大きな衝撃が襲って来た。
敵襲かと臨戦態勢を取るが違う。
『・・2つ目』
振り返っだよ視界の先には、山から吹き出す炎。
飛んでくるマグマ。
私は呆然と空を見上げた。
夕日が沈み暗くなり始めた空が、赤く燃えていた。
逃げ惑う人々。
容赦無くマグマが襲う。
『・・風よ、守って・・・』
風の薄い膜がベールとなり、私の周辺一帯を包む。
これで多少の熱や噴石を避けられるが、長い時間は保たない。
火砕流呑み込まれる街。
強烈な勢いにエンドポイントが破壊された事を知った。
逃げれない・・
これをあの人がしたの?
動けない私の耳に聞き覚えがある声が届いた。
「「ッッ!!」」
右から聞こえた声に視線を向ける。
『・・バナナっっ!!!?』
細い通路を巨大長いバナナが突っ込んで来る。
間一髪で避けたがバナナはそのまま壁に激突した。
そこから飛び降りた3人と落ちた1人。
『あれ?やっぱりこの島に来てたんだ!』
「何故、ここに!?」
「ちゃん!元気だったかい?」
ゾロとサンジとルフィ、おそらくだかもう1人は初対面のウソップ。
『えっ?ルフィどうしたの?!』
ボロボロなルフィ。
右肩を負傷しているみたいでルフィには珍しく弱っていた。
「んな事より、クソっ」
「うおーーーっ!」
ルフィ達に気を取られている間に、もう目の前に火砕流。
臨戦態勢を取る2人だが、絶体絶命の危機。
「いやーーーぁ!」
ウソップの叫び声と共にビキビキビキと火砕流が氷で覆われた。
氷のお陰で火砕流が止まった。
『・・クザン?』
こんな事が出来るのはクザン以外にいない。
クザンもこの島にいるの?
あの人を追って?